平成13年1月号(第39号)

 

伊能ウオークに参加して

        副所長  辻   博 史

 
 最近注目を浴びている伊能忠敬の足跡を巡る旅、「伊能ウオーク」に、

この事業を協力している滋賀県土地家屋調査士会の会員として、協力・参加をいたしました。

 ご承知のように、伊能忠敬は、江戸時代に日本最初の地図を作った人として有名でありますが、

その詳細については様々な書物で紹介されていますので、ここでは省略いたします。

「伊能ウオーク」は、伊能忠敬研究会・日本ウオーキング協会・朝日新聞社の主催によって、

1999年1月に始まり、2001年1月1日に日本橋に到着する約2年間にわたる歩行の集いであり、

全国各地の土地家屋調査士会が全面的に協力をし、

休憩所での接待を中心に「測量に関係する」という理由から、

土地家屋調査士制度制定50周年記念事業の一環として行ったものでありました。

 連日20キロメートルから30キロメートルを歩き続け、

中には仕事を退職し、あるいは退職後の一つの生きざまとして参加されるなど、

参加の動機は様々ではありましたが、黙々と歩き続ける姿を伊能忠敬に重ね合わせておられたのではないかと思います。

 その中でも、日本土地家屋調査士会連合会が複製をした伊能図の展示には、

近江八幡市立八幡小学校の体育館をお借りして、11月25日に行いました。

体育館のほぼ半分を占める程の面積の地図を市民・小学生が見に来てくれましたが、

その正確さ、精密さに驚きの声をあげておられました。

 本紙がお手元に届く頃には、伊能ウオークは最終段階を迎え、

2001年1月1日に江戸・日本橋に到着することとなっています。


 全国の多くの人々に支えられた伊能ウオークは、

現在の健康志向の風潮とともに、伊能忠敬の足跡を辿るという意味において、

多くの成果をあげたのではないでしょうか。

そして、そのお手伝いの一端をすることができた機会に小さな喜びを感じて、

平成12年を終えようとしています。